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■ふきんの使い回しはしません
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当店は、卓上の油汚れはおろか、床、ドア、窓の桟に至るまで、きれいに磨きあげ、チリひとつありません。
調理場も毎日閉店後に徹底的に掃除するので隅々までピカピカです。
さらに、当店ではふきんの使い回しをしません。
お客様がお食事したあとは清潔なふきんで一度拭いてから、裏返してもう一度拭きます。さらに念を入れて卓の厚みに沿って隅をとるように拭きます。
いくら念入りに拭いても、油汚れはなかなか落ちづらいものですが、当店のテーブルには油汚れがまったくありません。
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■1杯の水にも多くのこだわり
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当店のラーメンは大盛りのうえ、最後のひとすすりまでアツアツなので、冷たい水が欠かせません。水を入れるグラスは工夫が施してあります。ひっくり返らないように大ぶりで底部がどっしりとしたデザインのものにしているのです。
また、お客様から催促されなくてもタイミング良く水を注ぎ足すよう心がけております。
常時満席の状態の中で、一人一人のお客様のコップの中身まで管理するのは至難の技ですが、目が行き届かないときは釜場(調理場)がフォローすることによって対応しています。
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■数々のエピソードを生んだ氷の無料サービス
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当店が冷たい氷水を出すようになったのは、昭和37年のことでした。当時はクーラーも今ほど普及していなかったので、夏場になると、ラーメンを食べるお客様が減り、どのラーメン屋でも売り上げが落ち込んできました。
そこで、氷水を出せば、夏の暑い日にもお客様がストレスなくラーメンを食べていただけるはずと考え、思い切って当時のお金で35万円もする製氷機を購入しました。
当時はまだ冷蔵庫も氷で冷やす時代でどこの店でも生ぬるいお冷しか出していなかったので、この作戦が見事に当たりました。
製氷機を入れてしばらく経ったころのことです。若いお母さんが青い顔をして店に駆け込んでくるではありませんか。「子どもが熱を出して苦しんでいるので、氷を分けてもらえないか」と言うのです。
夜間のことでしたので氷屋がしまっているとのことでした。大勝軒が氷の無料サービスを始めたのはこれがきっかけです。時には急病患者の手当てにもお役立ちすることもできました。
このようなさまざまなエピソードを残した氷の無料サービスでしたが、コンビニなどで氷を売るようになるとその役目を終えたのでした。
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■レンゲへのこだわり
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レンゲは、大ぶりのものに変えました。店のモニターテレビを見ていて麺をレンゲにのせて食べる方が多くいらっしゃることに気付いたからです。
浅草合羽橋業務用問屋街をくまなく歩いて、ようやく探し当てた現在のレンゲは、これまでの二倍ほどもある大きさです。
レンゲが大きなどんぶりの中にすべり込む不都合も、これで解消されました。
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